【川原健一の調査 前編】ファッション業界とサステナビリティ
以前の投稿ではサステナビリティ・SDGsとは何かご紹介させていただきました。
サステナビリティ(sustainability)とは持続可能性という意味であり、社会と地球環境全般を持続可能にする取組みとして使われています。
SDGs(Sustainable Development Goals)とは、貧困から経営・インフラまで持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成された2016年から2030年までの国際目標のことです。
日本語にはない言葉のため、英語で使用されることのほうが多くなっています。
では実際サステナビリティ・SDGsに取り組んでいるビジネス業界はあるの
でしょうか。
今回はそんなサステナビリティについて活発に始動しているファッション業界について調べていきたいと思います。
もしかしたらあまり英語に慣れていない方でも、ファッションに敏感な人や経営に興味のある方なら『サステナビリティ』に関して一度は耳にしたことがあるかもしれません。
それほど今サステナビリティがファッション業界で大きな動きがあるのです。
そもそもなぜファッション業界にサステナビリティの取り組みが大きくなっていったのでしょうか。
【ファッションは環境破壊?!】
もしかしたらファッション業界は今岐路に立っているといっても過言ではない状況です。
(とてもわかりやすくファッション業界の環境問題について説明しています)
TEDスピーチでアミット・カルラ氏はファッション業界のごみ問題について解説しています。
衣類がリサイクルされず廃棄される量はアメリカだけでも毎年1300万トンだそうです。
また、ファッション業界が石油・ガス産業に次いで世界第2位の環境汚染産業だそうです。
車などと違い、ファッションは目に見える汚染ではないため気づきにくくなっています。
なぜこのようなことが起きるかと言うと、衣類を作るのに膨大な資源を使うことも一因です。
国連はジーンズ1本を作るために、約7,500リットルの水が必要になると主張。これは平均的な人がなんと7年かけて飲む水の量に相当するそうです。
また服の素材には化学物質が含まれます。
オーガニックといわれる綿花の栽培には大量の農薬(化学物質)が使われている可能性もあります。
またポリエステルなどのプラスチック成分が多く服に使用されています。
カルラ氏はファッション業界がリサイクルできるような衣類を作らなければならないと主張しています。
しかし現状としては昨今のSNSの普及でファッション業界は若者を中心に盛り上がっています。
例えばイタリアの高級ブランドGUCCIは大幅に売上をのばしています。
さらに大量生産のファストファッションは環境問題だけでないことがわかります。
ファストファッションの醍醐味である大量生産をするにあたって、多くの労働搾取が問題となっています。
労働搾取は貧困、福祉、教育などの問題へ発展してしまう恐れがあるため、SDGsの目標と相反しているのです。
安くて便利で流行にも乗れるファストファッションへ一度疑問を持つのも大事です。
まさにサステナビリティ・SDGsの目標とは遠く離れた位置にいるということです。
このように環境問題とは逆行しているファッション業界ですが、今は色々な働きがあるようです。
今ファッション業界は持続可能な社会つまりサステナビリティに向かってどのような変化を遂げようとしているのでしょうか。
長くなりましたので次回もっと掘り下げてみたいと思います。
【追記】
後編とおまけを書きました↓
kawaharakenichi.hatenablog.com