【川原健一の調査】人生100年? 70歳以上も働ける企業は全国で約3割と厚生労働省が発表
「人間五十年、化天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり」
本能寺の変で明智光秀に追い詰められた織田信長が舞ったと言われる伝統芸能「敦盛」の一文です。
人間五十年というのは「人の世」。人間界の50年が下天の1日だと説かれていたそうです。天界では時間がゆったりとしているのに、それと比べたら人間界は本当に儚いものという意味です。
この意味が色々な解釈をされ、現在では織田信長が「人間の人生は50年」と舞ったと思っている人が多いそうです。
そして21世紀、医療技術が発達した今では人生100年と言われています。
私川原健一も、何歳まで生きられるかはわかりませんが、長生きしたいと考えています。
しかし万が一人生100年と考えたとしたら、定年60歳を過ぎてもあと40年もあるのですよ。
そのための貯金や年金など考えるだけで、なんだか心配になる今日この頃です。
健康であるうちは少しでも仕事をしたいと思っています。
日本でも各地で定年を引き上げることを念頭に置いているそうです。
今年2019年11月22日、なんと70歳以上も働ける企業が全国で約30%もあると厚生労働省が発表しました。
そのうち定年を65歳としている企業は2万7713社で、前年より2496社増加しました。
中小企業は2万5938社と2253社増加し、大企業は1775社と243社増加したそうです。
70歳以上働ける制度のある企業は4万6658社となんと6000社以上も増加し、割合は28.9%でした。
中小企業は4万2745社と5513社増加し、割合は29.6%。大企業は3913社と630社増加し、割合23.3%でした。
数字で見ていただけるように、大企業よりも中小企業のほうが定年引き上げの導入に前向きですね。
その影には、政府が「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」を改正した背景があります。
この法律では、65歳までの安定した雇用を確保するため、企業に「定年制の廃止」や「定年の引上げ」「継続雇用制度の導入」のいずれかの措置(高年齢者雇用確保措置)を講じるよう義務付け、毎年6月1日時点の高年齢者の雇用状況の報告を求めています。
ですが、定年を決めないという判断には企業はまだ前向きではないそうです。
たとえ約30%が70歳以上の定年を導入していても、逆を言えば半分以上は60歳定年となっています。
定年制度を廃止しているのは2・7%にとどまり、依然として60歳を定年とする企業が多いそうです。
またもう一つ深刻な問題として、人手不足改善としての手段とも考えられています。
少子高齢社会における経済政策の一種ともいえるでしょう。
これから人生100年に向けて、色々な働き方や生き方になっていくと思います。
安心して老後生活を送るのはまだまだ先延ばしですが、とりあえず健康にいきたいですね。
【参考記事】